「水を飲んだだけで太る体質で困る」なんてよく聞きますが、水はカロリーゼロなのに、本当に水だけで太ることってあるのでしょうか。
今回は、「水を飲んでも太る」という言葉の真実、そして「水太り」の原因とその解消法についてわかりやすくまとめてみました。
「水太り」の正体
人間の体の水分量はほぼ一定に保たれていて、過剰な分は尿や汗となって排出されるので、お水で太ることは理論上はないと言われています。
では、どうして「水分だけで体重が増えてしまう」なんてことを言う人がこんなにも多いのでしょうか。
【原因その1】飲んだものに含まれるカロリーのため
水分と言っても、それがコーラや缶コーヒーなどの清涼飲料水だと、カロリーがかなり高くなってしまいます。
また、ポカリスエットなどのスポーツドリンクにもかなりの量のお砂糖が含まれています。
・・・ふだん何気なく飲んでいるジュースやスポーツドリンクにはこんなにもお砂糖がたくさん入っているのです。
こんなカロリーの高い飲み物を四六時中飲んでいるようであれば、そりゃ当然太りますよね。
この場合「水分しか摂っていない」のではなく「糖質をたくさん摂っている」わけです。
ゼロカロリードリンクも危険

カロリーの高い飲み物がだめなら、ダイエットコーラなどのカロリーオフの飲み物にすればいいんじゃないの?
と思いますよね?
でもカロリーオフ飲料には人工甘味料がたくさん使われています。
たとえば、コカコーラゼロにはスクラロース、アセスルファムKという人工甘味料が入っています。
これらの人工甘味料は一般的には血糖値を上げないと言われていますが、ラットを使った実験では、人工甘味料(アセスルファムカリウム)が血糖値を上げ、その結果インスリンが分泌されることがわかったとのことです。また、2013年には人に対する実験でも同様の結果が出たと報告されています。
また、「甘い」という感覚はどんどん鈍くなります。ゼロカロリーだからとどんどん甘い飲み物や食べ物を摂取していると、少しの甘さでは甘味を感じることができなくなり、極端な場合「砂糖依存症」まで発症してしまいます。
この「砂糖依存症」はタバコや麻薬と同じぐらい強烈ですが、人工甘味料はそれを発症する引き金にもなりやすいと言われています。
「砂糖依存症」についてはこちらに詳しく書いていますので参考にしてみてください。
というわけで、水分補給は必ずお水かお茶にしてくださいね。
【原因その2】むくみやすい体質
誰でも朝起きたときには体がむくんでいることが多いのですが、これは生理的なもので、尿として排出されればおさまってくるので問題がありません。
ただ、元々の代謝が悪く、体内に溜まった余分な水分を上手に排出できない人はむくみやすいと言われ、特に女性に多いようです。
つまり、「水太り」の正体は、この「むくみ」だったわけです。
決して脂肪が増えて太ったわけではないのですが、体全体がむくんでいるので、もちろん体重も増えますし結果的に太って見えてしまいます。
「水太り」体質はこうすると改善できる

でも体質ならもうどうしようもないんじゃないの?

そんなことはないよ!
体を冷やさない
代謝機能をアップするには、とにかく体を温めることが大切です。
最近は夏でもクーラーの効いた部屋で過ごすことが多く体が冷えてしまいがちなので、意識して体を温める工夫をしましょう。
こちらに冷え対策について書いていますので、良かったら参考にしてみてくださいね
塩分を摂り過ぎない
水分補給は大切ですが、同時に塩分もたくさん摂ってしまっていると、体内の塩分濃度を一定に保つために体内に大量の水を貯め込む事になり、これがむくみの原因になります。
18歳以上の女性が摂ってよい塩分量は1日当たり7.0g未満と言われていますが、普通に生活しているとあっと言う間に10g以上は摂取してしまいます。
ふだんから濃い味付けを好む傾向のある人は意識して塩分を控えるようにしてみてくださいね。
こまめに動くことを意識する
代謝をアップするためには、やはり有酸素運動が効果的。
階段を意識して使ったりウォーキングをするなど、日頃から体をこまめに動かすことを心がけてみてください。
人の体内での水の働き
とは言え水分を十分に摂ることはとても大切です
水は人の体にもっとも多く含まれる物質で、成人の場合、体の60~65%が水分だと言われています。
(子どもはもっと水分量が多く、老人になると10%ほど少なくなります)
そのうちの約3分の2は細胞内液として存在し、エネルギーを生み出したりたんぱく質の合成などに関わっています。
そして残りが血液やリンパ液などで、栄養素や酸素を体中に運搬したり、老廃物を体外に排出する働きを担っています。
その他、体温調節もとても大切な役割です。
このように、水は人の体にとってなくてはならないものであり、不足すると熱中症や脳梗塞、心筋梗塞を起こす原因となり、最悪の場合、死に至ることもあり得ます。
1日に必要な水分量

じゃあお水は1日にどれぐらい飲めばいいの?
1日にとる水分量の目安は2.3~2.5リットルぐらいが適量と言われています。
と言うと、「えっ!1日にお水ばっかりそんなに飲めないよ」と思うでしょうが、安心してください。
これは、ふだんの食事などから摂取する水分量もすべて含めての数字です。
必要な水分のうちの約800ccは、汁物、煮物、主食、果物等などの食事から摂ることができます。
ご飯はパンよりも水分量が多いですし、一般的に洋食よりも和食の方が多く水分が摂れます。
また、食後に必ず果物を食べることでも水分を補えます。
なので、ふだんから出来るだけ水分の多い食事を心がけたいですね。
そして、それでも不足している約1500ccをお水やお茶などで補うわけです。
脂肪の燃焼には水分は必須ですし、代謝をアップするためにも、ふだんあまり水分を摂らないという人は意識してお水を飲むようにするといいですね。
上手な水分補給の方法
1日に1500ccと言っても、1度にたくさん飲む必要はありません。
たくさん一気に飲んでしまうと、体温が下がって代謝も下がるし、めまいや頻尿、頭痛などの「水中毒」になる可能性もあります。
汗をかいたりしてノドが渇くと、ついつい一気にたくさんお水を飲んでしまいがちですが、コップ1杯程度の分量で渇きはいやされるのでそれ以上は飲まないように注意してください。
上手な水分補給のコツは、コップ半分程度の量を1日に何度も飲むことです。
少しずつ補給することで体を冷やすことなく代謝もアップできますよ。
また、運動をする場合は、汗をかくことで水分不足になりがちなので、運動の前後と最中にコップ半分程度を30分~1時間おきに摂るとよいでしょう。
とにかく大切なことは、ノドが渇いたからと言って1度にたくさん飲みすぎないことです。
まとめ
「水を飲んでも太る」なんてそんなことあるわけないと思っていましたが、実際には体がむくむことで結果的に太ってしまうことがわかりました。
また、単純に甘い飲み物の取りすぎでも体重は増えます。
肥満だと高血圧にもなりやすいので、塩分をできるだけ控えて水分を上手に補給して、むくみのない体を保ちたいですね。
むくみに良い食べ物についてはこちらを参考にしてみてくださいね。
ふだん食べている果物にも効果的なものがたくさんありますよー。
また、むくみに効くサプリも上手に使うと更に良いでしょう。
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